「販促物のつくりかた」の編集者、技術評論社の傳智之(でん・ともゆき)さんが大変なことになっている。
すべての写真はお店の方の了解を得て撮影
くまざわ書店さまで「カリスマ編集者 傳智之フェア」が開催されているというのだ。
書店では企画が組まれることがあるが、それは「夏目漱石フェア」のような著者別、「講談社フェア」みたいな版元別、「片付けフェア」のようなテーマごとなど。
編集者が手がけた本を集めて棚を構成する…というのは、おそらく出版業界始まって以来、初の快挙なのだ。
ここ1年ほど傳さんが担当された本が並ぶ棚
(全部並ばないので、私の本を選んでもらえたことは幸運)
そこに、私の本も並べていただけるとは、なんと光栄なことだろう。
そこで、同じく担当いただいた書籍のある四禮静子先生とともに小田急沿線の相模大野店まで行ってきた。
企画された小森さんにもお目にかかった。
問い合わせたら、店長さんがレジに入って接客されている小森さんと交代してくださったのだ。
店長、ありがとうございます!
少女漫画の主人公のような小森さま
元記者は聞いてみた。
「傳さんとはどういうご関係で、今回のような企画を?」
すると、
「いいと思った本、売れている本をよく見たら、同じ人が編集していることがわかったんです。だったら、その方が手がけた本を並べてみようと…」
という声が返ってきた。
技術評論社の全面バックアップで各書籍にPOPも付いていた。
それぞれの本に対する傳さんのメッセージは、ご自身で考えられたそうだ。
POPも添えていただき「涙が出ちゃう」
私の本には
「ずっとやりたかった企画でした」
と、私の思いをコンパクトに代弁してくださったものが添えられていた。
いや、本当にそれは“天野暢子 心の叫び”なので。
ところで、出版業界以外の方はご存じないと思うが、傳さんと言えば「進捗ポエマー」として有名だ。
時には歌詞のように、時には川柳のように、著者さんたちに「早く仕事をせよ、どこまで進んだか進捗を連絡せよ」とささやかれているのだ。
SNSを通じ、不特定多数に向けて。
「天野さん、いいかげん、原稿出してくださいよ」などと、言いにくいことを本人に直接言わなくても、SNSにつぶやかれるそのメッセージを見かけた著者さんたちが勝手にドキリ、ヒヤリするという秀逸な仕掛けなのだ。
これぞ進捗ポエマー 傳智之の真骨頂
それもそのはず、傳さんは常時50冊ほどの新刊の進行を抱えているという。
ほかの出版社のビジネス書編集者さんの担当は年間10-20冊と言われることが多いので、その仕事ぶりのすさまじさがご理解いただけるだろう。
そのためには、入稿スタイルも「傳ウェイ」で厳密に決められている。
それで原稿整理の手間や時間が大幅に軽減されるはずなのだ。
傳ウェイを経験するとしないとでは、今後の仕事の進め方が大きく変わると断言できる。
私も「スクリーンショットはこれで」「PDFはあれで」と傳さんに指定してもらったおかげで、ITスキルが進化した実感がある。
けれども、傳さんが毎日徹夜とかいうことでもなく、お子さんも小さいので、公務員並みの勤務時間で帰宅されているようだ。
キリキリしたとか、殺気だった感じを見せられることはない。
その秘密は、ご自身が手がけられた著書の内容に影響されているということも今回のフェアで初めて知った。
私も、わずか数冊の本が同時進行しているからとヒイヒイ言っている場合ではない。
身近にそんなお手本と、良書があるなら、もっと効率よい働き方をしていかないと。
右は四禮先生が2冊同時に出されたWordとExcelの本
同社にはほかにどんな編集者さんがいらっしゃるのかは存じ上げないが、たまたまというか、唯一つながりのある社員さんが傳さんという私は幸運だ。
ご本人にお目にかかれば「デンさん」と言えるが、数え切れないほどやりとりしたメールでは「トモユキ」と入力しなければ宛先アドレスが表示されなかった。
カリスマ編集者トモユキのコーナーは3月まで続きます。
沿線の方も、遠い方も、ぜひ一度足をお運びいただき、
「販促物のつくりかた」を見て、買って、読んでくださーい。
くまざわ書店 相模大野店
https://www.odakyu-sc.com/so-ss/shop/list/?id=595
せっかく作ったPOPがもったいないので、くまざわ書店の各店舗さまでも巡回展をされればいいのにな。
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