これは日本という安全な国に戻って安心した女の悲しい記録…。
相手のもの(左)、私のもの(右)
ブルネイからは無事成田に着いた。
スーツケースも早く出てきたし、23時前には帰宅できそう。
帰りに駒込でなか卯のうどんでも食べて帰ろうかな…
インスタをアップしたり、仲のいい友人にLINEなど出したかもしれない。
しかし、まもなく山手線に乗り換える日暮里駅という時、気づいてしまった。
目の前にあるスーツケースが自分のものでないということに。
予定より早く帰宅できるとインスタなどしていた京成車内
オレンジ色だが、マークが付いている。
私のものにはついていなかったはずだ。
そうだ、目印のカラフルなバンドも付いていない…
とにかく、間違われた人が困っているはずなので返しにいかなくちゃ…
血相を変えて日暮里で成田行きの電車に乗ろうとするも、特急のスカイライナーはすでに終了。
快速でも次に来る電車が最終だった。
成田まで行ったらどこに申し出ていけばいいのか…。
上にマークが付いていたぁ!!!
自分のタグ、相手のタグを写真に撮り、身内にLINEで送った。
電車の中では調べたり、通話したりできないので、代わりにやってもらったのだ。
こういう場合、本来搭乗した航空会社に申し出るべきらしいが、香港からの機体到着後は誰も成田事務所にいないそうだ。
間違えた相手の中国東方航空も同様。
移動中この写真を送って照会してもらっていた
成田空港に着いた後は、京成の駅員さん、警察官に聞いても不明。
空港警備員もわからないので、インフォメーションセンター直通の内線電話を教えてもらった。
担当者に言われたのはやはり「航空会社に連絡せよ」だが、両社ともオフィスが開くのが朝10時とのこと。
京成で中国東方のタグを見ながら、「香港の貨物は中国東方が代行しているのか」と思っていた
中国東方は朝一番の便が10時半だったので、2時間前の8時半ならチェックインカウンターが開く。
私が利用した香港航空は朝6時半からチェックインが始まることは知っている。
こうなったら、空港で夜を明かして香港航空の(日本人)スタッフをつかまえるしかないだろう。
帰宅しようにも東京方面の交通手段はすべて終わっているのだから。
ところが!
成田空港は羽田空港とは違った。
深夜便などなく、夜中は空港の出発ロビーが閉鎖されるのだ。
有料でも休憩スペースやカプセルホテルなどがない。
結局、ビル建物の1階の空間で過ごすことに…。
ベンチもあったが、荷物の捜索が難航するケースを考えて、IT機器はフル充電をしておきたい。
そこで、電源のあるデスクで約5時間座っていた。
幸いiPadは持っていたし、空港内で電源もWi-Fiもあるので、GYAOで気になっていた韓流ドラマ「ゴハンいこうよ」を3話立て続けに見た。
返す荷物が盗まれないよう見張りつつ充電や韓流ドラマを視聴
その間、シャッターは閉まり、エスカレーターもエレベーターも完全に休止する。
(成田で夜を明かそうと考えている人は、本気で要注意よ!)
5時オープンのところ、10分前にはシャッターが開き、エスカレーターも動き始めたので、1階上の出発ロビーに移動してみた。
朝5時のカウンターにはだあれもいない
ロビーなら明るいし、スポンジの入ったベンチもあるので足が伸ばせる。
そして、6時5分前には香港航空のカウンター前には列ができ始めたので、私もすかさず並ぶ。
6時半のチェックインからすぐ係員に事情を説明したら、日本人スタッフが関係部署に電話してくれ、私のスーツケースは税関内にあることがすぐにわかった。
香港のカウンターは建物外にある
次は私が持っているスーツケースの返却だ。
実は中国東方のカウンター業務を日本航空が請け負っており、8時半を待たずにいろいろ確認できると判明。
もろもろ手続きがあるので、「香港行きのチェックインが落ち着くまで待ってほしい」と言われ、8時に再び訪問することに。
それまでは1階下の吉野家で日本の朝ごはんを食べて過ごした。
夜中は店も開いておらず、電源席を離れることもできないので、飲まず食わずだったのだ。
吉野家の明太子、しらす、おろしが胃袋にしみた
8時にカウンターを再訪し、韓国人スタッフの方と日本航空を訪れ、スーツケースは2つ私の前に揃った。
スーツケースが出てこなかった相手の方は中国旅行から日本に来たフランス人で浅草に滞在しているともわかった。
(絶対に日本人だと思っていたので驚いた)
すぐそこにスーツケースを配達するが、その送料は私が負担しなくてはならないそうだ。
(そりゃ当然だ)
ところが、その金額が2,000円くらいと聞いて拍子抜けした。
もっと多くの費用を弁償しなければいけないと思っていたので。
待ち時間中に見つけたフィギュアのガチャ
そのお金が惜しいわけではないが、相手の方は一刻も早くスーツケースを取り戻したいはずだ。
どのみち京成に乗って都内に帰るので「私が届けます」ということにしてもらった。
オレンジ色のスーツケースを2つ転がしての移動になるが、浅草ならよく知っている地元みたいな町だ。
エスカレータ―とエレベーターがある経路だけを選んで歩くことができる。
2つ転がして雷門まで帰ってきたぞ
ゲストハウスもすぐにわかり、フロントスタッフのおねえさんに引き渡した。
新しくできた外国人向けゲストハウス
最悪10時にならないと両航空会社に連絡できなかったところが、10時にはすべてが終わった。
ふうーぅ
小学校の時、山上先生が朝礼台の上で話しておられたが、
「遠足、修学旅行は家の玄関を上がるまで」とはよく言ったものだ。
Google翻訳を使いフランス語の手紙を書いた 任務完了10:10
外国で何も起きなくても、家の玄関にたどりつくまでにこんな大トラブルが起きるのだから。
しかも、誰かのせいではなく、完全に私が引き起こしたものだ。
フランス人の男性に名刺などは置いてきたけれど、特に私に文句を言ってこられることもなく、本当にごめんなさい。
機内に預けたスーツケースを受け取る場所のことを「バゲージ(荷物)・クレーム(要求)」と呼ぶが、相手の方にとってはクレームが(苦情)になっちゃった。
東京は安全な町で、なくしたものでも戻ってくることを証明したくて、夜中に空港に向かったことだけは私の誠意です。
一刻も早く返したくて自分で届けたことも私の気持ちなんです。
今回、荷物の取り違えが起こったのが日本でよかった。
翌日の予定が何もなくて助かった。
荷物を取り違えた場合、どこに連絡して、どのような手続きになるかわかって勉強になった。
…とポジティブにとらえて、この旅のレポートを終えたい。
‘18ブルネイ お・し・ま・い
(当分、海外には行きません)
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