舞台芸術を中心に文化行政の学びが進み、直近ではアートマネジメントについての講義が始まった。
京浜東北線沿いに続くあじさいロード
劇場とは帝国劇場やシアターコクーン、歌舞伎座など、商業ベースのものがほとんどな気がするが、実は全国的に見れば公共のものが大半なのだそうだ。
広島で生まれ育った私ならそれは感覚としてよくわかる。
箱もの(ホール)を自治体が借金で建てたら、運転資金は自治体が稼がなくてはならない。
しかも住民が文化を享受できるコンテンツによって…ということになるので、専門家が必要になるというわけだ。
連日、観光バスが乗りつける
私も東京五輪の仕事に注目していたら、五輪の文化活動の職員の求人もよく見かけるようになり、
芸術系の職員の求人を出すサイトの存在も知った。
(一例)
http://www.jafra.or.jp/jinzai/kyujin/detail.php?num=002992
これらの求人はもれなく、任期付きで、月給が20万円台前半。
それなのに、経験や高度な英語力を求められる。
そんな実力がある人ならもっと別の職に就くでしょ、と思わずにはいられないわ。
すずめの誕生日の回に辻褄が合わないことがあった
任期付き雇用の理由として、こうした団体は基本的に官公庁の考え方が浸透しているから、なんらかのことがあっても解雇して、当人とモメたくない。
だから、あらかじめ任期付きにするという説明を受けた。
なるほど、納得。
知り合いに芸術系団体のスタッフを1-2年で転々とする女性がいるが、それは飽きて辞めるのではなく、任期が来るからだったのかもしれない。
また、東京藝大でも助手さんが突然「僕、今日が最後の出勤なので」と言われて驚いたが、事務系の職員さんも「将来が心配」と話されていたことを思い出した。
ソバの実ダイエット
「えっ、公務員で定年まで安泰じゃないんですか?」と聞いたら、「任期付きなので、来年でこの職場は終わりです」などと言われる。
それも1人や2人ではない。
そう、日本全国、国公立大学は独立行政法人に変わったので、職員は公務員ではなくなった。
経費削減のために、多くの職員は任期付きの非正規雇用になっているのだ。
任期付きでも、薄給でもアートの定職に就けるだけありがたいのかもしれないが、これでは日本の文化はお先真っ暗ではないか。
そういえば、アートマネジメントの講座は1人を除いて全員女性。私以外は20代前半だ。
月給23万円から税金と社会保険を引かれて10万円台の手取りだとしたら、とてもじゃないが、妻子を養っていけるような経済状況ではない。
実家住まいのお嬢さんの仕事というイメージで、次々人が代わっていくイメージなの?
いつでもどこでも、シートに荷物を置く人は嫌い
この問題は末端の学生が考えてもどうにもならないので、トップ研究者の先生方から政府に提言していただきたい。
芸術の専門家が職業として成立する道をぜひ!
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