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Channel: 【日刊 ノボちゃん】
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震災直後に買ったもの

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明日は東日本大震災が起こった3月11日。


証言を基に再現


被災地の方々はそれどころではなかったと思うが、首都圏などそれ以外の地域の人は、「すわ、大変」といろんなものを買いに走ったことだろう。


私の場合、テレビニュースの現場には備蓄もあり、食料だけは毎食配給されていたので、食料品を買いに走ることはなかった。
家の中にある乾物などを食べ続けることにした。


これなしにはこの緊急事態は乗り切れない…と、買いに行ったのは花粉症の飲み薬だ。
2週間はもつくらいの量を買ったように記憶している。


この時の私の買い物は間違ってなかった。
最初に買いだめしておいた薬で、災害報道が一段落するまでなんとか仕事が続けられたので。


そして、あるテレビ関係者は、千葉県の住まいの近くのコンビニで多くの人が食料品や飲料を買いだめしているのを横目に、スケッチブックとマジックを買ったそうだ。


テレビ局に緊急出勤しなければいけないが、公共交通機関は止まっている。
残るは、タクシーか自家用車を使うしかない。

東京方面に向かう車に乗せてもらうため、ヒッチハイクのような手法を思い立ったとか。


マジックで
「東京方面、新橋」
と書いたスケッチブックを道路に向かって見せ続けたそうだ。


ダンスのスタジオのシャワーに誰かがボディソープを提供してくれた


すとると1台のタクシーが止まってくれたという。

「今日みたいな日はお客を乗せるつもりはなかったんだけど、ちょうど東京に帰るところだから…」
と乗せてもらえることになった。


そこに、ある紳士が
「ちょっと待ったー」
と割り込んできた。


どこかの企業の社長さんだったそうだ。
社長も災害対応の陣頭指揮をとるために、会社に行く必要がある。


結局、私の友人と社長の二人が乗り合いで東京にたどり着くことができた。
タクシー代もその社長さんが全額払ってくださったそうだ。


そう、ある程度の速度で走っている車に向かって大声を出しても耳に届かない。
ヒラヒラする紙でも目に止まらない。


台のしっかりした紙で、大きく書いて見せなければ、メッセージを受け取ってもらえないのだ。


災害時こそ、プレゼン力は問われる。


この友人は「車に乗せてほしい」というゴールのために、火事場の馬鹿力プレゼンで、それを手にした。

これはテレビの現場で働いている人でないと思いつかない買い物だったように思う。


これからあなたに起こるかもしれない災害やアクシデントの参考になればと思い、3.11の前の今日、ご紹介しました。



王子駅のガード下には格安ケーキセットもあるのよ



プレゼン・コンシェルジュNOVOの辛口web日記は
ただいま【3643号】


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