突然ですが、質問です。
カラーの印刷物は1人1枚
Q
同じ種類の資料5枚(白)と種類の違う1枚(色日替わり)を会場にいる150人に配布します。
スタッフは15人います。
どのように配りますか?
ただし、ホチキスやクリップ、クリアファイルなどの文具は使えません。
白い印刷部は1人5枚
最近、あるプロジェクトでまさにこういう場面があった。
たぶん、最初は偉い方がA君に頼んだのだと思うが、毎日A君がリーダーのごとく、この配布に奮闘していた。
偉い人は「毎日君が…」とか「君、一人で…」とは言っていないと思うのだが。
A君は皆が仕事をしている中、会場の中央で指サックをはめて、「1、2、.3、4.、5」とめくって用紙を数えてはタテヨコ互い違いに組み合わせている。
次に、色用紙を重ねて別の箱に組み合わせて互い違いに重ねる。
いざ、配布する時になったら、その他のスタッフが自分が配る分を数えて持っていくが、その時、互い違いを崩して、重ねていく人もいる。
綴じる道具は使わないので互い違いに重ねておく
A君は「俺、こういう単純作業得意~」とか言っているが、決して誉められた手順ではない。
”見ちゃいられないな…”と、昭和時代からOLをやってきたおばちゃん(私)
冒頭の質問に私が答えるなら…
① 場所は会場の隅っこで、業務に支障のない場所を選ぶ
② 白用紙を5枚ずつ数える作業はスタッフ全員で一斉にやる
② 用紙を数十枚手にとり、銀行員がお札を数える時の要領で扇状に広げる
③ 右手に束を持ち、左手で5枚ずつ数える
④ 崩れないようボックスに互い違いに重ねて保管
⑤ スタッフに互い違いの状態で白い用紙を適当に手に持ち、5枚ずつ配布する
⑥ 色用紙は別のスタッフに配布する
これで、全員のデスクに、5枚の白用紙、1枚の色用紙が届くはずだ。
つまり実はイケメンなのかも?
天野式の場合
・「1、2、.3、4.、5」と用紙をめくる手間
・白用紙と色用紙をセットする手間
・重ねて、また一人分ずつ確認する手間
が削減できる。
A君は推定30代前半。
社会人になった時から、自動コピー、自動仕分け、自動ステープラーの複合機しか使ったことがないのだろう。
令和の時代になって、紙を数えたり、綴じたりするような作業はなくなったかと思いきや、まだまだそういう”紙仕事”はこの世に存在するのだ。
資料作成というと、ワードやパワーポイントで、Z字にレイアウトして、色はこう、文字のフォントはこう、動きがあると目を引きます…と、そんな部分を指してきた。
いわば、ソフトの部分だ。
一方で、資料を300部出力する時の設定はこう、数える時はこういう道具で、左右の手はこのように使う、スタッフの役割分担はこう…というカテゴリーもあるはずだ。
こちらは、ハードのほう。
近所が更地になったよ
私もこれまでは書籍で主にソフトの部分を書いてきたが、いやいやどうしてハード部分のことを知らない層にはそれを指南する書籍があってもよさそうだ。
資料作成・ハード編の知識は、知るは一度で、一生使えるスキルになっていくに違いない。
これから紙さばきを中心とした資料作成術の書籍のためにダメダメ事例をその都度記録していこう。
その改善策を紹介すれば、立派にビジネス書として成立しそうだ。
こんなことを話していると、「ペーパーレスの時代だから意味がない」などと言う人が必ず出てくくるが、デジタルデータだけでは社会は回りません。
紙にペンで書きこむことで得られる思考や発想、記憶が絶対にあります。
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プレゼン・コンシェルジュ天野暢子
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