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昭和、平成、令和のホール

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今年初めて聞きに行った大江千里デビュー40周年コンサートツアー千秋楽は横浜の桜木町から山側に上がった神奈川県立音楽堂で開催された。

 



外観はモダンだ、逆に戦後すぐの建物とは思えない

 


こちらがまあ、「ザ昭和」という感じの古い建物だった。

パッと見はモダンな感じだが、施設の全てが旧式なのだ。

①トイレ
個室が20くらいあるが、2階の下手側にしかなく、入り口がマンションの玄関ほど。
階段に大行列ができていた。
足の不自由な人は利用できない。

②席間隔
座席の間隔が狭く、荷物が置けず、2時間ほど、ずっと荷物を抱いているしかなかった。

 




③丘の上
桜木町駅から歩いて山のてっぺんにある。
この勾配では、高齢者には厳しい。
車いすやベビーカーも上がってこられない。

④道案内
駅からただの一度も看板や標識がなかった。
県営の公共施設群なのに、なぜ「ホール、ここを左折」と看板を出さないのだろうか。

 



⑤照明
昨年は舞台照明ワークショップにも参加したので、天井を見たが、照明が吊れる仕様ではなかった。
演劇や今どきのライブはできそうもない。

調べてみたら、こちらは日本初の音楽専用ホール。
しかも、昭和29年開業だとか。
(それって戦後すぐだ)
 


当時は日本人全体の体格も小さく、これでよかったのだろう。

 

そして、6日は長年ダンスを習ってきた近藤良平さんのワークショップも参加していた。

その日は、芸術監督を務められる「さいたま芸術劇場」改修工事の終了説明会に参加されてきたとか。

 


座席数は竣工当時から変わっていないのでトイレの数が少なすぎた

施工会社からいろいろな説明を受けたそうだが、すごくいろいろな改修を行ってあっても、素人にはわかりにくいものらしい。

その一つが、席と席の間隔だったり、客席の勾配だったりらしいが、平成時代に建てられた施設でもやはり令和の時代にはそぐわなくなっているからだろう。

 


全く新しくするのではダメで、どこが変わったかわからないよう改修を入れるのが施工の粋なのだとか。

そして、戦後すぐと令和の今では、バリアフリーの概念が全く違う。

 

この急な坂道がわかるだろうか 帰宅がイヤになる勾配

70年ほどで、建築や施設がどれだけ進化したかよくわかった。

上智大学のシンポジウムで聞いた、”今の日本ほどバリアフリー化が進んだ国はない”というのは本当だと思う。

神奈川県立音楽堂は1階にトイレ等でも新設しないと今後の活用は厳しい。


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